Twin合宿 2023/08/08~11,08/30~09/03

 お久しぶりです。3年の木口屋です。

 前にブログを書いたときには「入りたての新入部員ですが」と自己紹介していたので、実に1年半以上ぶりですね。私も現役最高学年となり、合宿を計画し、後輩を連れて行く立場となりました。(どちらかと言うと、後述の優秀な後輩たちに私が連れて行ってもらったようなものですが)


 今回は今年の夏休みに実施した「Twin合宿」について書かせて頂きます。


 Twin合宿は記録に前例のない、行程を前後半に分割した合宿となりました。A日程は五竜・鹿島槍などの後立山、B日程は鷲羽・水晶・槍ヶ岳などの裏銀座を攻めるルートです。メンバーは3年1名、2年2名、1年2名の計5人で行ってきました。過半数にあたる3名が女子という点も当部ではあまり見られない、珍しい合宿だったと言えるでしょう。2つの行程で2つの槍ヶ岳を踏破した『Twin合宿』。前置きはこれぐらいにして、合宿の模様をお届けしたいと思います。




 A日程1日目 白馬五竜スキー場〜五竜山荘


 エイブル白馬五竜スキー場の頂上、アルプス平から出発しました。(実は私が昨シーズンにリゾートバイトでお世話になっていたこともあり、リフトの代金は少しおまけしてもらいました笑)

生憎の曇天の中、五竜山荘までの急登を登っていきます。分割した分、持っていく食糧を減らすことが出来ているとはいえ、やはり合宿初日の大荷物に急登は堪えますね。自分を鼓舞するためにも「もうすぐだよ!」等と声を出すのですが、穂高岳結成で私の『もうすぐ詐欺』の被害に遭っている後輩からは渋いリアクションしか返ってきませんでした。(https://shinshuwv.blogspot.com/2023/08/2023072223.html 参照)

合宿初日の特権、野菜を使った料理はキーマカレー!!絶品でした。




 A日程2日目 五竜山荘〜五竜岳〜キレット小屋


 2日目は日の出を山頂で見られるように、少し早めの出発。この日はガスの動きが速く、テン場から山頂に上がる途中も下から上がってくるガスと抜きつ抜かれつの攻防戦、、

こちらはあえなく敗北し、日の出の瞬間には濃いガスに巻かれてしまいました。しかも爆風。山頂で後輩たちの写真を撮っていると寒さに耐えかねた後輩から「木口屋さん、写真部が過ぎます」と一言。すみません。



 五竜岳を過ぎると翌日に登頂予定の鹿島槍ヶ岳まで、険しい岩場が続きます。相変わらずガスの動きが激しい中、途中晴れ間が広がる瞬間もありながら進んでいきます。




 A日程3日目 キレット小屋〜鹿島槍ヶ岳〜冷池山荘


 本合宿唯一となる小屋泊の快適さに感動しながら、鹿島槍ヶ岳を目指して出発です。キレット小屋を出発するとすぐに八峰キレットの核心部を通過。


 毎日記録をしていた『合宿ノート』。この日の書き込みを紹介しましょう。


 今日はスリル満点でとっても楽しかった。もう1回体験したい。

 今日はスリル満点でとっても怖かった。しばらく行きたくない。

 今日はスリル満点でとっても不安だった。絶対1人では行かない。

 今日はスリル満点でとっても気分が良かった。また合宿で行く?

 今日はスリル満点でとっても満足した。もうお腹いっぱい。


 そして本日の主役、鹿島槍ヶ岳。




 A日程4日目 冷池山荘〜爺ヶ岳〜扇沢


 A日程最終日となる4日目。この辺りで確信へと変わったのですが、どうやら当合宿、異常に朝の支度が早い。雲一つない満点の星空の下、なだらかな爺ヶ岳の登りを登っていきました。そして、日の出。1年生2人は五竜山荘で買ったお揃いのTシャツを着ていました。

その後、柏原新道の長い下りを下って、扇沢へ下山です。




 B日程1日目 七倉山荘〜烏帽子岳〜烏帽子小屋


 2週間のブランクを空けての再入山。A日程下山地点の扇沢から少し南に行った七倉山荘から登り始めます。実は周りの登山者がタクシーを使う七倉山荘〜高瀬ダムの区間も歩いたため、高瀬ダムの急登、そして北アルプス三大急登のブナ立尾根に全員ヘトヘト。本当によく頑張ったね。

この日の合宿ノートには1年生のメンバーから同期の仲間に向けた衝撃の一言が、、

『〇〇が最後の方でバテていたのはとっても嬉しかった。嬉しかった。』





 B日程2日目 烏帽子小屋〜野口五郎岳〜水晶岳〜鷲羽岳〜三俣山荘


 日程変更により水晶小屋の予約が取れなかった都合もあって生まれたロング行程。前日の疲労も残る中、みんな本当によくがんばりました。


 水晶岳から、これまで歩いてきた稜線が左右に目一杯広がっているのを見た時の感動は言葉には言い表せません。




 B日程3日目 三俣山荘〜三俣蓮華岳〜双六岳〜双六小屋


前日に頑張った分、この日はコースタイム3時間未満の短行程。景色を楽しみながらゆっくり歩いていると、コース上に雷鳥の姿が!!



あっという間にテン場に着いて、ゆっくりすることに。双六池で冷やした寒天ゼリーはとっても美味しかったです!





 B日程4日目 双六小屋〜槍ヶ岳〜槍ヶ岳山荘


 夜明け前に出発し、西鎌尾根を登っていきます。天気も良く、ペースは快調。最初は遠くに見えていた槍の穂先がぐんぐんと迫ってきます。コースタイムを大きく巻いて槍ヶ岳山荘に到着。そしていよいよ、槍ヶ岳へのアタックです。





 B日程5日目 槍ヶ岳山荘〜上高地


 合宿最終日。下山するまで気は抜けません。東鎌尾根の岩場を慎重に進み、槍沢までは落石に注意。横尾から先は、、無心。

無事に、上高地に下山することができました。





 1年生の2人は喧嘩するほどに仲良く、2人とも人並み外れたスタミナを持ち合わせた期待の新人。

2年生の2人は責任感が強く、周りを見ることにも長けていました。

至らぬところも多々あったリーダーだったかと思いますが、頼れる後輩たちに囲まれて、無事に完走することができました。最高の合宿をありがとう。


 また朝早くから遭対をしてくださった先輩方、ありがとうございました。


 私はこれで部活の第一線を退きますが、今後も信州大学ワンダーフォーゲル部が安全に山を楽しめることを祈っています。

このブログをご覧になっている皆さまには引き続き、温かく見守っていただけますと幸いです。


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