Hare(B)合宿 2024/8/9~18

 こんにちは。部長の加藤泰平です。3年になって初めてブログを書きます。最初に書くはずだった一年生の時の歩荷練成は中止になり書くタイミングを失っていました。大学生ワンゲラーとして3年間やってきて、非常に長野県の大学生らしいことができたと思います。毎年、練成や合宿、LWなど様々な山行があり、年によって天気次第でうまくいったりうまくいかなかったり。今年は、練成系は天気に恵まれていましたが、合宿結成がことごとく中止になってしまいました。ましてや、自分は山以外の場所で膝を壊してしまい、炎症を起こしていたので一ヶ月以上は安静にしていました。そんな状況で臨む合宿は、3年が一人ということもあり非常に不安でした。こんな状態でみんなを引っ張っていけるのか、途中で膝の痛みが再発して途中下山にならないかなど不安要素が山積みでした。そんなHare(B)合宿の行程は、易老渡から光岳をとり、聖、赤石、塩見をとって鳥倉ゲートに下山するというコースでした。途中、悪沢岳と千枚岳もとりました。二回停滞したので9泊10日の長期日程でした。写真を交えながら一日ごと紹介していきます。


一日目は、4時間の運転を経て芝沢ゲートから光岳まで登り、光岳小屋にテント泊しました。易老岳までの登りは非常に急坂で展望もなくめちゃくちゃきつかったです。易老岳から光岳までも登りが続いており、静高平周辺は気温が高くみんな熱中症の一歩手前でした。光岳頂上に着いたときは、達成感が強く立派な山頂標識を拝むことができてよかったです。トイレもテントサイトもきれいでしたが、水場までが急坂で大変そうでした(自分は疲れ果てて行ってません。申し訳ありません。)。光岳小屋周辺では、トイレットペーパーのことを「トイパ」と略すそうです。トイパ派はどこまでいるのでしょうか。自分たちはトイペ派です。




芝沢ゲートにて:流行の無課金おじさん





光岳山頂にて:なにも見えなかった



二日目は茶臼小屋まで行きました。短時間行程だからと高を括っていましたが、前日の疲れが全く取れていなかったため何でもない登りでさえへばっていました。恥ずかしかったです。茶臼小屋ではテント泊の予約が取れなかったため小屋泊でした。小屋のおじちゃんに、お金ないからテント泊にしてもいいよと言われていましたが、小屋の快適さを知ってしまった以上変更できませんでした。その日はお客さんが少なく、二段目を4人で占領することができました。さらに、金ちゃんヌードルやチャーハン、ケーキなどをいただき、Tシャツや小屋泊代金を半額にしていただきました。お金のない学生にとっては非常にありがたかったです。ありがとうございました。



茶臼岳にて:疲労たっぷり




茶臼小屋にて:快適!



三日目は聖平小屋まで向かいました。午前中は晴れていて上河内岳は最高の展望でした。聖、奥聖を望みながらの稜線歩きは天空の空中散歩でした。聖平小屋は、そばに沢があって水場も近く、水洗トイレが設置してありました。さすが南アルプスだなと感じました。ワンゲルはテント立てたら、基本は天気図が始まる16時まで暇なので沢で石積みして遊んでいました。



上河内岳にて:快晴なので元気




聖平小屋にて:石をたてても時間はたたなかった

四日目は、聖平小屋にて停滞しました。疲労がたまっている状態で聖と兎を超えることはできないと判断したためです。しかし、その日は午前中が快晴でテント内は暑くずっと沢で休憩していました。石積んだり、熊対策用の武器をつくったり各々が好きなことをして過ごしていたので、Hare(B)のメンバーらしいなと思いました。寝袋を干しているときに、小屋のおばちゃんに声をかけられて、大学生なんだから小屋バイトしないかと声をかけられました。自分は、9月は予定があって厳しいのでどなたか聖平小屋にバイトしに行きませんか?人手不足だそうです。


山の斜面に立っている男性

中程度の精度で自動的に生成された説明

聖平小屋にて:こんなに晴れているのに

五日目は聖岳を超えて百間洞山の家まで向かいました。朝焼けとともに富士山が浮かび上がっていたため、サカナクションの「朝の歌」を流してテンション爆アゲです。この日も午前中は最高の天気に恵まれました。兎岳では、僕らとは逆方向で縦走していた多分、南。と合流しました。ワンゲルのメンバ-と出会うことはかなりのモチベになっていたため、別れた後はかなり寂しかったです。30分ほど会話して、お互い苦労しているんだなと感じました。百間洞山の家のテント場では、去年国連合宿とすれ違ったおじちゃんに会いました。メンバーのKもあったことがあるはずでしたが、覚えていなかったようです。おじちゃんとは聖平から荒川まで一緒でした。



聖岳にて:過去と未来を見渡す




兎岳にて:多分、南。と合流

六日目は赤石岳を超えて荒川小屋まで行きました。この日は朝から高曇りで雨の心配がありましたが、何とか天気は持ちこたえました。赤石岳のガレ場は歩きづらく大変でした。これまで歩いてきた道のりの全貌が見えて気持ち良かったです。去年、今合宿よりも北上するルートを一人で歩いたときは、台風の影響でずっと展望を得ることができなかったので、天気のいいピークを踏んでリベンジを果たすことができました。悪沢岳が非常にかっこよかったです。荒川小屋では、TJARの土井選手が1位通過しました。30人ほどのギャラリーに囲まれながら、インタビューを受けていました。表情からは、北アルプス、中央アルプスを駆け抜けてきたとは思えないほどすがすがしく、相当な鍛錬を積んできているのだなと肌で感じることができました。今回土井選手は5日を切ることはできなかったものの見事1位でゴールしました。しかし、望月選手が出場しなかったのは残念でした。



赤石岳にて:悪沢のエッジがきれいに見えた

七日目は悪沢岳、千枚岳をとって高山裏避難小屋を目指しました。日の出前の悪沢岳からの眺望は最高でした。景色を独り占めしていてとても幸福でした。千枚岳までの大きい尾根は非常にきれいでぜひもう一度行ってみたいです。悪沢から千枚へと下るほうが全貌が見えてきれいだと思います。千枚岳のはしごでは、手に持っていたストックをおとす登山客が多いので、ごみを拾う気持ちで拾えばストックが手に入ります。メンバーのKは、スプーンが壊れてしまったので拾ったスプーンを愛用していました。高山裏小屋のおじちゃんは、僕らに非常に親切にしてくださいました。道行く学生たちにパンやら缶詰やらをあげているらしく、学生の味方でした。僕らは飴ちゃんとちらし寿司、コーヒーなどをいただきました。おじちゃんは、余っているものを処理してもらっているだけだからと言っていて、すごいツンデレな方でした。うちのじいちゃんと話している気分で懐かしくなりました。早く帰省したい!



悪沢岳にて:南ア最高峰を感じた

八日目は、台風による悪天候で停滞しました。しかし、台風が逸れていたらしく雨も降らず風もそこまで強くなかったので、判断を間違えてしまいました。この日は、コーヒーをしばきながらトランプをやったり、細引き(太引き?!)で縄跳びやブランコをつくったりして遊んでいました。エッセンも含め試行錯誤をたくさんしました。小屋のおじちゃんとたくさんお話をして、年だから今年で最後の小屋番になることや、茶臼や悪沢岳の看板は、国立公園に置き忘れた、ということにしてることなど面白い話ばかりでした。




高山裏避難小屋にて:支度する後輩と何もしない先輩



九日目は、三伏峠にてテントを張ったのち、塩見岳をピストンしました。何度も頂上をだまされた小河内岳は、塩見岳が正面に見えて最高のロケーションでした。雷鳥もいました。この日は雲が上がってくるのが早く、塩見岳頂上ではガスで覆われていました。三伏峠から塩見岳は、最終日で疲労がたまっていることもあってか永遠に感じました。僕は、塩見岳のピストンが今合宿で一番しんどかったです。メンバーAの塩見ダッシュは正直地獄でした。はやすぎました。三伏峠では、最後のテント泊なのでお酒をたしなんだところ、天気図もエッセンも手伝わずに寝てしまいました。すみませんでした。優秀な後輩に囲まれていると、頼ってしまうのでよくないですね。最後ということでドリトスのサルサソースを使ってガパオライスを作ったところ、激辛でした。



小河内岳にて:カッパの上にダウンを着るのはこの子しかいない



塩見岳にて:さすがにこの時は動けなかった



十日目は鳥倉ゲートへ下山しました。10に区切られた標識のおかげで楽に感じました。ここを登った多分、南はまた違った感想を持っているでしょう。お迎えはHさんにしていただきました。僕たちが下山したと同時に来てくださいました。本当にありがとうございました。打ち上げは、松本の氷見きときと寿司にて行いました。合宿明けの生ものは最高です。最後に、メンバーのみんな、遭難対策してくださった先輩方、送迎していただいたSくんとHさん、差し入れをくれたワンゲルの皆さん、本当にありがとうございました。



鳥倉ゲートにて:素晴らしいメンバーと素晴らしい山!大阪文化大学文学部英米文学科登山をやっていてよかった!サポートしていただいた方々、最後までお読みいただいた方々、ありがとうございました!これからも信大WVをよろしくお願いします。

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