国連合宿 2023/09/11~13,17~19

こんにちは。3年の山田です。

 夏休みに行われた4合宿の最後を飾るのは、私たち国連合宿です!といっても、計画とは大きく異なる行程となってしまったため合宿らしさはありませんでした(笑) たいそうなものではございませんが、これもワンゲルの合宿のひとつとして温かい目で読んでくだされば幸いです。


1日目
 同期のKに送ってもらい登山口に到着。途中で忘れ物に気づいたり、集合に遅刻したり色々あったけど、なんとか薬師峠登山口から合宿スタートした。この合宿大丈夫かよ...と一抹の不安を覚えるも、脳筋の山田は「体力がすべてを解決する」というモットーのもと歩を進める。1年生2人に3年生2人、気合を入れて頑張ります。これから10泊11日の行程に武者震いをしながら…。


 途中薬師峠に向かうツキノワグマを見つけ、警戒しながら太郎平小屋に到着。30kgの荷物を背負っての1000mアップはいい運動になるね。1年生たちも元気よくついてきます。Kは「余裕です!」と言っていた。頼もしい。小屋で牛乳を買ってみんなでグラノーラを食べた。はちみつトッピングもして最高の栄養補給となった。
 
翌日登る予定だった薬師岳

 小休憩のあと、キャンプ場に向かった。道中登りで見たツキノワグマと再開。先頭のNが「今目の前20mくらいのとこおるで!そこの茂み!」と言って気づくことができた。幸い小屋からそう遠くなく、稜線上の木道だったのでしばらく時間をおいてやりすごすことがきた。今年もクマによる事故が多いと聞いていたので、何事もなくほっとしている。

2日目
 暴風雨により沈。テントに籠ってトランプ大会をした。負けたら暴露するルールでやったら後輩Hが弱すぎて話すことなくなってしまった。これも経験の差かな。来年は強くなるか話題のストックをたくさん持って合宿に挑んでほしい。

3日目
 朝3時出発。前日ゆっくり休めたので全員驚くほど体が軽い。さくさくと行程を進め、北ノ股岳で朝日を望む。澄んだ空気に白山が浮かびあ上がって綺麗だった。これから歩く稜線もよく見え、笠ヶ岳の遠さにぐったりするメンバーもいたとかいないとか。もちろん山田はワックワクである。10日間も山に居られるなんてワンゲルくらいじゃないとできないからね。静かに幸せをかみしめていた。
ダイヤモンド水晶岳を見れた

槍ヶ岳・黒部五郎岳・笠ヶ岳

 最高の朝を迎え気分よく歩いていた一行に、1本の電話が入る。急遽下山を余儀なくされたため、急いで薬師峠登山口へ引き返す。計2000mダウンに加え20kmの道程となったが、なんとか全員無事に下りることができた。急いで迎えに来てくださったM先輩ありがとうございます。
 
 いつかリベンジできたらいいね。山は逃げないから大丈夫。




 そして4日後、我々は残りの行程を遂行すべく再編成・再準備の後再入山を決行した。

Re1日目
 新穂高温泉より双六小屋を目指す。快晴無風、最高の登山日和だ。先頭を行くのは2年生のKさん。久々の登山にも関わらず快調に歩いていく。「いい天気ですね~」なんてのどかなことを言いながら、コースタイムの160%のペースで歩いてた。全然のどかじゃないって。最上級生の山田、体力至上主義を掲げながら後輩に屈してしまう。不覚。でもワンゲルの未来が明るいことはいいことだね。
 終わってしまえばいくらでも振り返ることができるが、この時はほんとにきつかった。無駄に快晴で日差しもきつい。穂高連峰の稜線が切り取る青空だけが元気の源だった。もっと体力をつけねば...!

鏡平にて。水面に波一つなく逆さ槍が綺麗だった

心の支えだった槍ヶ岳。3日後に登る予定だった。

 死に物狂いで後輩に食らいつき、なんとか双六小屋に到着。お疲れ様!と空元気で後輩の方を向くと「お疲れ様です!」と本当に元気な返事が返ってきた。頼もしすぎて直視できないが、ほんとに立派な後輩たちと来れてよかったと思う。

いちばん好きな山:鷲羽岳

 少し昼寝をして、天気図とエッセン作りをする。いつもの合宿と異なり3人いう少人数であったが、全員がテキパキと動いたおかげで支度があっという間に終わる。暇すぎてポーカーをやったらめっちゃ盛り上がったのでぜひ来年もやってほしい。この日は午後から雲が広がってしまったが、鷲羽岳は綺麗に見えた。かっこよすぎて惚れ惚れする。

Re2日目
 この日は次第に天気が崩れる予報だったが、日の出前の時間帯は澄んだ空を拝むことができた。槍ヶ岳の後方が赤く染まっていく様は、さながらパタゴニアを連想させる絶景だった。双六岳山頂にて日の出を待っていたのだが、直前でガスが辺りを覆いつくし残念であった。天空の滑走路と槍ヶ岳、朝日の組み合わせを期待していただけに落胆をがっかりである。でも、毎回いい景色ばかりじゃないから登る楽しさがあるんだよね。
 天気が悪い時に期待するのはライチョウくらいだ。この日も会えるといいなーと三俣蓮華岳までの道を闊歩していると、前から特有の濁声のような鳴き声が聞こえる。もしやと思い近づいてみると...

 7匹ものライチョウに遭遇!大きな雛鳥たちも立派にハイマツの実をついばんでいました。三俣蓮華岳の間で10匹以上のライチョウに出会え嬉しかったです。
 
 三俣山荘に着くと、テントを張り必要最低限の荷物を持って鷲羽岳へ向かいました。

正面からの鷲羽岳

山頂にて

 山荘からは鷲が羽を広げたような立派な鷲羽岳を見ることができましたが、山頂はガスってしまいました。ギリギリ水晶岳が見れたことはよかったです。

 さあテントに戻って明日に備えようかと思った下山中、事件は起きた。なんと後輩Kが足をひねって捻挫してしまったのである。この後の槍ヶ岳は難しいし、天候の悪化も心配だったため、急遽翌日に下山することとなった。

 また元気な時に来ればいいさ。山は逃げないから大丈夫。


Re3日目
 ひたすら歩く捻挫した足をかばいながらの1600mダウンだ。辛いだろうに弱音ひとつ吐かず黙々と歩いた。1年生のHも荷物を持ってくれたり、Kの体調を気遣ったりとできる男だなと感心する。わさび平小屋に着いた後も新穂高温泉までの道は長い。途中足を滑らせ、かばっていた方とは逆の足も捻ってしまった。満身創痍になりながら気合で登山口まで歩く。

 やっと見えてきた。3日間の山歩きが終わりをむかえる。当初の予定と違ってだいぶ短くなってしまったけれど、来年に活かすためのいい練習にはなったかな?



 うまくいかないこともワンゲルの合宿の醍醐味であるし、それも楽しさ・やりがいのひとつだと思います。後輩たちにはぜひ、来年いい合宿を作り上げてくれたら嬉しいです。

 いつも当部を温かく見守っていただいている皆さんありがとうございます。これからも信州大学ワンダーフォーゲル部をよろしくお願いします。

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